理学療法士とヨガインストラクター(RYT200)をしているくろまるです。32歳ですが、病院、介護施設、パーソナルトレーニングジム、ヨガスタジオなどでさまざまな仕事をした経験で役立ちそうな情報を「情熱」を持って書いています!
この記事は
・身体が硬い、筋力が弱いなどの理由でヨガを諦めてしまった人
・楽に出来るヨガから取り組みたい人
このような方向けの記事となっています。
この記事では山のポーズを身体が硬い人や筋力が弱い人でも安全に出来るような方法を考えて掲載しています。よかったら参考にしてみて下さい!
山のポーズとは
ヨガの中の立って行うポーズ(立位系)の中では基本のポーズとなります。いわゆる気をつけの姿勢で立ち続けるポーズです。
立って行うポーズですが、良く紹介されてる姿勢を取れなくても(立つこと自体が不安定だったり、立っていることが痛みなどで困難な方)何かに掴まったり、座ったままでも、ポイントを押さえることで、姿勢改善などの効果が期待できるポーズです!以下に解説しますので、自宅で行う場合やシニアの方を指導する際の参考にしてみて下さい。
一般的な山のポーズ
一般的な山のポーズは直立に立った姿勢を保持する(いわゆる気をつけの姿勢)を保持するポーズですが、ただ立つだけではなく、きちっとゆるめるところはゆるめ、力を入れるところは力を入れながらとります。そうすることで下肢・体幹の強化や他の立位のポーズに繋がる基本をカラダで覚えることができます。このポーズにより姿勢の改善が期待でき、また姿勢の取り方に対する、カラダの正しい使い方に変化が出るので、仕事や生活動作を楽にすることにも繋がると考えられるポーズです。
一般的な山のポーズの取り方に関してはたくさん書籍やネットなどにありますので割愛いたします。ここでは「楽にヨガをしたい方」に向けた、安全にかつ効果的に山のポーズをとる際のポイントを解説したいと思います。
山のポーズをとる時のポイント
- 山のポーズの意味を体現するようにとる(意味を理解する)
- 地面との接触面を安定させる(足裏もしくは臀部)
- 体幹に力をいれる
- 肩の力を抜いて、喉に力を入れる
これらのポイントを意識すると、安全にかつ効果的に、でも山のポーズの効果を得られることが出来ると考えます。それでは具体的に一つ一つを解説します。
1.山のポーズの意味を体現
ヨガのポーズはたくさんありますが、それぞれに名前がついています。動物、人間、植物、神様…などさまざまです。私はその名前がつけられた意味というのがポーズをとる際に重要だと思っているのですが、山のポーズってどんなポーズなんでしょう?山というとどんな事を思い浮かべるでしょうか?
これも人それぞれだと思います。ある人は雄大なというかもしれませんし、ある人は自然がたくさんあって癒しの空間というかもしせませんし、ある人は挑戦すべき場所など…、それぞれの思う山というものを体現していくことがポーズの意味を体現するということになります。
動かざる事山の如しなんていう言葉がありますが、僕はこの少々のことでは揺らがないという点をココロやカラダで体現していくことにこのポーズの意味があると思っています。
なので、ふらつくぐらいなら・痛みがあって長くは立てないのならば、何かに掴まっても座ってでも、山を体現するようにポーズをとれば、良く書籍やネットで出てくるポーズと形は違っても、それは山のポーズであると言えると思うのです。これは他のポーズでも軽減法を考える際に念頭に置いています。書籍やネットのように綺麗に立てないから自分にはヨガは無理だと思わずに、意味を体現するという事を意識しながら、今自分が出来る最大限のポーズの取り方に挑戦していきましょう。
2.地面との接触面を安定させる
(立って行う場合)
先ほど説明したように、山のポーズはふらつかずにどっしりとポーズをとる必要がありますので、足の位置をふらつかない所に配置していきます。以下のようにしてみて下さい。
1.両足の人差し指をまっすぐに向けて、肩幅程度に開いて立つ
2.目を閉じて多少ゆらゆら揺れるかを感じる
3.呼吸が浅くなっていないかを感じる
4.大丈夫であれば足の幅を狭める
5.2〜4を繰り返して徐々に足の幅を狭めていく
6.足の幅を決めて、母指球・小指球・踵の3点にかかる圧が均等になるように重心を決める
1の状態ですでにふらついたり、痛みがあるようであれば、何かに掴まる・座るという方法をとります。何かに掴まる場合は上記の手順で足の位置を安定させて下さい。座る方法については以下の手順でやってみましょう。
座って行う場合
1.お尻の下に両手をてのひらを上向きにしていれ、ごりごりした坐骨を感じる
2.手を抜き、坐骨で体重が乗る感覚を感じる
3.両足と両膝がぴたりとつくように座る
4.3の時に窮屈な感じがすれば、足と膝の幅を少し広げ楽な位置を見つける
座って行う場合は以上のように土台を安定させていきます。
3.体幹に力を入れる
体幹に力を入れる事で、どっしりとした感じや、堂々とした姿勢でポーズをとれます。またポーズでこの体幹の力を入れることが訓練されていくと、日常生活でも無意識に体幹に力が入るようになり、怪我の予防に繋がる効果が期待できます。以下の手順で行なってみましょう。
1.トイレを我慢するときのように肛門部に力を入れる
2.お腹を大きく膨らませるように息を吸い、その大きいお腹を保とうとしたまま普通の呼吸をする
1が難しい場合は骨盤底筋を収縮させる感覚の訓練が必要かと思いますので、骨盤底筋のトレーニングを行ってみて下さい。
2が難しい方は腹式呼吸の練習から始めてみてください。
よく体幹の力を入れる際にお腹をへこませるようにする(ドローインやブレイシング)方法がありますが、トレーニングとしては良いと考えますが、日常生活においては体幹とはかためるだけでなく、しなやかな状態が必要だと考えますので、へこませるのではなく膨らませるのを維持するようにします。
4.肩の力を抜いて喉に力をいれる
肩の力を抜く
ヨガではなるべく無駄な力が入らないようにし、力を入れるべきところだけ入れてポーズをとります。これは日常生活で慢性痛や怪我などを防ぐことにも繋がります。無意識に力の入りやすい代表格として、肩があります。肩に力が入り持ち上がることで体幹にも力が入りにくい状態にもなってしまうので、以下の手順で肩の力を抜きましょう。
1.息を吸うのとともに両肩をすくめるように力を入れます。
2.息を吐くのとともに肩を後ろに回しながら下ろします。
2の時に緊張が抜けている感じがしない場合は、何度か繰り返してみましょう。それでも緊張が抜けない場合は8秒ほど両肩をすくめるように肩を緊張させ、そこから脱力をするという方法を行なってみてください。
喉に力を入れる
背骨は胸部に関しては肋骨と胸骨から成すカゴのような構造で安定しているといえますが、腰部と頸部にはそれがありません。なので体幹と同じように喉に力をいれ、頸部を安定させる必要があります。以下の手順で行なってみましょう。
1.顎を地面と平行に後ろに引くように力をいれます。その時に喉のあたりに力が入るのを感じます。
力が入りにくい場合やわかりにくい場合は、首の前の筋肉に力を入れる感覚を訓練する必要がありますので、椎前筋のトレーニングや口を開く筋肉のトレーニングを行なってから取り組んでみましょう。
まとめ
今回は山のポーズについて、「楽ヨガポーズ」のポイントを解説してみました。ヨガにはこれが正しいというものはありませんので、解説に忠実に行いすぎる必要はありませんが、今までのヨガの経験や指導の経験とリハビリの経験を合わせて、身体の硬い方や筋力が弱い方向けにこのポーズを行う際のポイントをまとめてみましたので、参考にしてみて下さい。途中で〇〇のトレーニングをしてみて下さいという項目については徐々にトレーニング方法を掲載してみようと思います。
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