理学療法士とヨガインストラクター(RYT200)をしているくろまるです。32歳ですが、病院、介護施設、パーソナルトレーニングジム、ヨガスタジオなどでさまざまな仕事をした経験で役立ちそうな情報を「情熱」を持って書いています!
今回は首の前側の筋肉のトレーニングや調整などを紹介します!肩・首こりの改善や小顔になる効果も期待できます!
首の前を鍛えるってどういうこと?
首の前の筋肉を鍛えるという事を紹介する前に、肩や首こりについて解説します。知っている方などは飛ばして頂ければと思います。
肩・首こりの筋肉は?
肩こりや首こりを感じている時に押したくなる筋肉は僧帽筋であることが多いです。
この図の場所をみると「そうそう!」となる方も多いのではないでしょうか?僧帽筋は図の様に後頭部から肩、背中まで広がる大きな筋肉です。この筋肉が硬まるということはこの筋肉に「仕事をさせすぎている」ことがほとんどです。
肩や首の周りにはこれだけ多くの筋肉があります。大きいものから小さいものまで!
これらの筋肉が協働して頭を支えていたり、何かを見る時に首を動かしたりしています。簡単なように思えますが、けっこう大変です。というのも「頭」というのは大多数の皆さんが思っているより意外と「重たい」からなんです。
頭を支えるのが重くて大変?
「頭がいいから脳みそが詰まってて重いんじゃない?」とか「私の脳みそは空っぽだから軽いの」とかそういう話ではなく、頭の重さは一般的に4〜6kgほどあるとされています。ここではわかりやすく「5kg」としましょう。
5kgというとボウリングの球で11ポンドくらいです。一般的な女性向けとされる中で重い方になりますが、このボウリングの球を指にはめて持った際に、肘を机などにつけて、前腕を床に対して垂直にしていれば、比較的長い時間持っていられますが、少し傾けると途端にその状態を保持することが難しくなることが想像できますでしょうか?ボウリングで想像しづらい方はお米の袋で想像してみてください。
首に置き換えましょう。首が前腕、ボウリングの球が頭とすると…「頭を支えることや首を動かすことが結構大変である」と言った意味が理解しやすいのではないでしょうか?
仕事を押し付けられた僧帽筋
この大変な作業を小さな筋肉から大きな筋肉が協働して仕事をしている訳ですが、よくある首が前方に出た姿勢を続けていると大きな筋肉で支えることが優勢になります。当たり前ですが、大きな筋肉は大きい力を生み出せるからです。そうすると大きい筋肉の仕事の負担が増えます。そして小さい筋肉は「大きい筋肉が頑張ってくれるから休も」と言わんばかりに仕事を押し付けます。
なんかこの世の中みたいですね。
小さい筋肉に仕事を押し付けられた大きな筋肉は、愚直にもっと仕事を頑張りますが、それが何年も続くとばたりと倒れる…訳ではなく、硬まります。「そんなにずっと力を入れてなきゃいけないならいっそのこと硬まっちゃえば楽だ!」と言わんばかりに。
これが肩・首がこるという状態であると考えられます。
皆さんが肩や首が凝った時にこの僧帽筋を「揉む」のは「なになまけてんだよ、まだまだやれるよな?」というブラック上司みたいな状態です。そうではなく、まず仕事量が減る様に「頭の位置を戻す」事や、怠けている小さい筋肉に「怠けてないで働きなさい!」としてあげるのがいい上司ではないでしょうか?
つまり肩・首こりの改善には大きい筋肉以外の、「小さい筋肉のトレーニング」や「頭の位置を戻す」調整が必要になるという事です。決して揉んで良くなるというものではありません。(もちろん揉んで良くなる場合もあるかと思いますが、間違いなく再発する可能性が高いといえます)
首の前は古代から続くヨガでも鍛えられている
ヨガではバンダという考えがあります。
バンダに関しては下記の記事も見てみてください!
簡単に言うと緩めたり伸ばしていくヨガのポーズの中で、「締めるべきところ」とされている部位になります。そのバンダの中にジャーランダラバンダというものがあり、喉にあたり、まさに「喉を締める=首の前を鍛える」という事になります。古代の人は科学などではなく、経験からそれに気づいていたというのは本当にすごいなと思いませんか!?
首の前のトレーニング・調整方法
前述した事から、小さい筋肉を呼び覚ますために、首の前のトレーニングを今回は紹介します。
顎を開ける筋肉のトレーニング
首の前側の筋肉でまず「顎を開ける筋肉」のトレーニングです!
1.下顎の骨の内側を親指で上に突き上げる様に押し、耳側から顎先に向かって押す中で痛みや硬さがある部分を見つける
2.その部位を軽く押しながら顎を開く、上顎が動かない様に注意。
3.10〜20回程度、下顎を開いたり閉じたりする
顎をひく筋肉のトレーニング
次は照明写真を撮る時などに顎をひくと思いますが、その筋肉のトレーニングです!
1.片手をおでこに当てる
2.顎を引く様にしながら、おでこで当てている手を押す
3.20秒ほど力を入れ続ける、歯を噛み締めたり余計な力を入れない様に注意
四つ這いでの首前全体の筋肉トレーニング
最後に首前の筋肉全体を使うトレーニングです!
1.四つ這いになり、頭のてっぺんから尾骨までを引き伸ばす様に意識する
2.その状態で顎を引く様に力を入れる
3.両足先を立てて力を入れ、両膝を数センチ浮かす。
4.首の前に力が入っているのを忘れない様に10〜20秒保持する
おまけ
前述したトレーニングを行うだけでも効果が期待できますが、脊椎の調整と顎の調整を先に行っておくとこのトレーニングの効果が高まりますので下記の記事も参考にしてみてください。
まとめ
この3つのトレーニングを行うことで、首の前の筋肉を鍛える事ができ、正しい首の位置に近づけることで、肩こりの予防が期待できます。一つだけでも自分に合ったものを見つけ、継続することを頑張っていきましょう!
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